こちらの記事は、薬剤師・ゆうかが執筆監修しております。
赤ちゃんの遺伝子異常リスクを調べるNIPT。赤ちゃんの成長を助けるためにヘパリンを使っているママは、薬を使っていても検査を受けられるのか気になるのではないでしょうか。
この記事では、NIPTを受ける際のヘパリンの影響について詳しく解説します。ヘパリン以外の薬による影響や、クリニックを選ぶポイントもお伝えするので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
NIPT全般について知りたい方は、コチラ▼の記事も参考にしてください。
NIPT検査の前はヘパリンを止めるケースが多い
ヘパリン注射は、血液が固まるのを防ぐ薬です。妊婦さんに対しては、「抗リン脂質抗体症候群」「血液凝固異常」などが原因の不育症(赤ちゃんがお腹の中で育たずに流産・早産を繰り返す状態)の治療に使われます。
検査結果に影響を及ぼす可能性があるため、NIPTを受ける際はヘパリン注射の使用を一時的に中止する指示が出されるケースが多くみられます。
ヘパリンを中断する期間は実施機関ごとに異なり、以下のような例があります。
- 検査の12時間前から中止(できれば48時間以上)
- ヘパリン使用開始前の検査が望ましい
- 検査24時間以内は使用を控える
- 検査当日の朝は使用しない
ただし、ヘパリンは赤ちゃんが元気に成長するために必要な注射です。中止が必要な場合は、指定された期間注射を止める旨を主治医(ヘパリン注射を処方している産科医)に伝え、問題ないかを確認するようにしてください。
また、ヘパリンの影響を受けないNIPTを実施している施設を選ぶのもひとつの方法です。
NIPTにヘパリンが影響する理由
ママの血液には、胎盤に由来する赤ちゃんのDNAのかけらが混じります。NIPTはママの血液中に含まれる赤ちゃんの遺伝子について、異常があるかを調べる検査です。現在はおもに3つの検査方法があり、なかには新型コロナウイルスの検査で有名になった「PCR法」を使うものもあります。[1]
ヘパリンがNIPT結果に影響を及ぼす理由は、以下のとおりです。[2]
理由 | 出る可能性のある結果 | なぜ問題なのか |
遺伝子を増やして調べるときに、うまくDNAを増やせない | 判定保留 | 再検査が必要になる |
ヘパリンがDNAに影響をあたえ、正しい判定結果が得られない | 偽陽性 | 実際は異常がないのに検査で「陽性」と出て、不要な羊水検査や中絶につながる可能性がある |
NIPTは精度の高い検査方法ですが、正しい方法で検査ができなければ誤った結果が出る可能性があります。
そのため、NIPTの前は検査結果に影響をあたえる可能性のあるヘパリンを一度中止するケースが多いのです。
ヘパリン以外の薬はNIPTへの影響は少ない
一般的に、ヘパリン・ヘパリン類似物質以外の薬はNIPTへの影響が少ないとされています。
ただし、解熱鎮痛剤の一部はNIPTに影響があると考える医師もいます。飲んでいる薬がある人は、検査前のカウンセリングで必ず服用中の薬を伝えて指示を受けるようにしてください。
NIPTは10週からと早い時期に受けられる
NIPTを受けられるのは、基本的には妊娠10週目以降です。
妊娠初期の地点で赤ちゃんの遺伝的リスクを確認できるのが、NIPTの大きなメリットです。また、妊娠11週〜13週ごろに妊婦検診のエコーで「NT」という赤ちゃんの首のうしろにある厚みが大きいと言われ、不安に思ったママが検査を受ける例もよくみられます。
ただし、NIPTで陽性となっても、赤ちゃんに遺伝子異常があると決まったわけではありません。赤ちゃんの遺伝子異常の有無を確定させるには、ママのお腹に針を刺して羊水を取る「羊水検査」を行います。
なお、近年「早期NIPT」として、10週よりも早い妊娠6週目ごろからNIPTを受けられる実施機関も登場しています。
自分はNIPTを受けた方がいいの?と迷う方は、コチラ▼の記事もチェックしてみてください。
ヘパリンを使用している人のNIPT実施機関の選び方
ヘパリンを使用している人は、以下の点に注目してNIPTを受ける施設を選びましょう。
- 検査の精度が高いか
- カウンセリングが充実しているか
- ヘパリンを使っていても検査を受けられるか
NIPTを受ける際は、検査の精度が高い施設を選ぶことが大切です。ヘパリンを使用している人はNIPTを受けられない可能性もあるため、ヘパリンを使用していても検査できるかは必ず確認しましょう。
また、不育症でヘパリンを使用している人は、赤ちゃんへの不安も大きいのではないでしょうか。そのため、充実したカウンセリング体制を備えている施設を選ぶことも大切です。
編集部推薦のNIPTクリニック
NIPTは、赤ちゃんの異常をいち早く知れる重要な検査です。
編集部がおすすめするのは、世界特許の最新技術を持つ検査会社によるNIPTが受けられるミネルバクリニックです。
ミネルバクリニックのNIPTはヘパリンの影響を受けないとされており、心配な点は女性遺伝専門医による無料カウンセリングで相談できます。妊娠10週より早い時期のNIPTにも対応しており、赤ちゃんの異常がもし見つかった際、考える時間を長く取りたいママにもよく選ばれています。
無料オプションで性染色体検査もつけられるため、赤ちゃんの性別もいち早く確認できますよ。
- 世界特許を持つ検査会社による最新のNIPT検査
- 海外製の「医療用」検査機器(※1)による高精度NIPT
- 女性遺伝専門医による無料カウンセリング
- オンライン対応で遠方やつわりが辛いママにもやさしい
- もし陽性だった場合の羊水検査は互助会(※2)で全額負担
※1 検査機関(MEDICOVER GENETICS)との独占契約
※2互助会費8,000円の負担あり・入院代・マイクロアレイ検査は対象外
一般的な「13トリソミー」「18トリソミー」「21トリソミー(ダウン症)」以外に、ミネルバクリニックでは遺伝子の部分欠失や全染色体トリソミーなどを調べられる検査も備えています。
取り扱う検査の詳細は、クリニックのサイトを確認してみてください。
NIPT検査を検討中の方は、予約前でも遺伝専門医の院長先生による無料カウンセリングを受けられます。
NIPT検査やプランでお悩みの方はまずはお問合せされてみてはいかがでしょうか?
おすすめのNIPTクリニックについて詳しく知りたい方は、コチラ▼の記事もぜひご覧ください。
参照文献
[1]非侵襲性出生前遺伝学的検査(Non-Invasive Prenatal genetic Testing: NIPT)の実施時の留意点|日本産科婦人科学会周産期委員会
記事執筆監修 薬剤師 ゆうかさん